アルバイトでも退職届は必要か否か4パターン

アルバイトでも退職届は必要か否か4パターン

アルバイトとして会社に勤めて、退職する場合、退職届を提出するかどうかを迷う方もいると思います。
これは会社の運営の仕方などにより様々です。

退職届は公文書の一つとしての効力もあり、退職するこちら側にとっても有利なこともあります。

4つのパターンから退職届けを提出するかどうかを考えてみましょう。

相談をする男性

1.会社が退職を認めてくれない時

退職届は法律的な効力を持ち、必要事項を書き込んで提出すれば雇用主はそれを受理する責任があります。
人間的な感情などの問題もありますが、どうしても退職したいという意思がこちらにあるのであれば、退職はできる、という法律があるのです。

もし口頭で退職を希望してもそれが通らない場合は退職届を提出し、合法的な方法で退職を雇用主に伝えましょう。

退職届に書き込む内容は、まず冒頭に「退職届け」と書き、会社名、社長名、退職理由(一身上の都合・・などでよい)日付、名前、あれば役職、捺印、と記入し「何月何日を持って退職します」と、これだけです。

これを退職予告日の2週間前に提出することが義務づけられています。
一般的な退職予告は1か月前くらいが妥当だと言われていますが、法的な根拠はありません。
これは「一般常識」というものです。

アルバイトでも長く務めていると、責任が重くなっている場合があり、雇用側からしても「辞められると辛い」状況と言うのはあります。

退職時期を先延ばしにされたり全くこちらの要望を聞き入れる様子が無い時は最後の切り札として「退職届」を提出できることを覚えておきましょう。

2.失業保険の問題

アルバイトであっても雇用保険を毎月支払っているのであれば、失業時に支給を受ける権利があります。

週に20時間以上、30時間未満の就労を1年以上続けていると「短時間労働保険者」と認められて失業保険が受けられます。

また週に30時間以上、月に14日以上就労されている場合は正規雇用(正社員)と同じ条件で失業保険が受けられます。

失業保険をハローワークに申請する際には雇用者から「離職票」を発行してもらう必要があり、これを持参してハローワークで失業保険の申請をします。

離職票は働いていた年月や給与、雇用保険の支払状態などを記したもので、雇用保険に加入している会社ならどこでも発行しなくてはならないものです。

こういった、退職後の公的な手続きが必要であるなら、退職届を提出する方が良いかも知れません。

ただ退職すると言ってもしごく円滑に両者同意の上で退職することができるのなら、口頭で退職を伝え、雇用先がそれを快く受理し、「離職票」も発行してもらえることもありますので、その辺はケースバイケースと言えます。

一つ注意をしなければいけないのは「解雇」の場合と「自主退職」の場合では失業保険の受給条件に大きな違いがあります。
会社都合での退職ならば数日で失業保険は受給できますが、自主退職の場合は通常3か月後からの受給となり、受給できる期間も短くなります。

3.会社側から退職届を要求される場合

自分はただのアルバイトで気軽に働いていたつもりで、しかも会社側も納得した上での退職であっても、会社側から退職届の提出を言われることがあります。

こういった場合は自分のこれからとる行動によっては提出しない方が良い場合もあります。

もし会社側とこちらで何らかのトラブルがあった場合(セクハラなどが原因、労働基準法違反があった場合、会社側と契約のことなどで法廷で争うことを検討している場合など)は安易に退職届を出してはいけません。

退職届を提出することは、自分からの希望で会社を辞めたことになり、それを提出したことが後の法的な争いの場で不利に働くこともあります。

会社が大きくなってくると、現場の状況は経営母体はなかなか知りえないものです。

どちらに非があるとしても、トラブルの際に退職者側から「不当に解雇された」と訴えられることを会社の経営陣は懸念します。
できるだけこういったトラブルを避ける為の一つの防御策として、アルバイト社員にも形式上退職届を出すことを現場に規則として盛り込んでいる場合もあります。

問題なくアルバイトを辞めるのであればこの場合は退職届を出すことに問題はありません。

4.会社側から退職届を要求される場合 part2

ある程度の大きな企業(人事課があるような)になると国から「助成金」をもらっているところがあります。
この助成金は会社の収入源の一つであるのです。

これは過去何年かに会社側の都合で社員を解雇した事実が無いか、ということも需給条件としてあるために、会社は辞めさせたい社員にも退職届を提出させ「自主退職」と言う形をとるのです。

ですので「お前はクビだ」と言える会社は助成金をもらっていない会社であり、内容は同じでも「退職届を出せ」と言う会社は国から助成金を受給している会社、と言うふうにも言いかえられます。

助成金にはいくつかの種類があり、ひとつに「トライアル助成金」というものがあります。
3か月間試用期間として入社させ、3か月経過した時点で正式雇用にするかどうかを判断する雇用形態で、この場合も就業している3か月間に「解雇の事実が無かった」ことが助成金受給の条件としてあります。

こちらは単に「アルバイト」という認識で働いていてもこのトライアル雇用に該当している場合があります。

こういったケースでも退職届の提出を言われることがあります。
特に会社に不服が無く退職したいのであれば、この場合は退職届を提出してもよいでしょう。

退職届が必要な場合とそうでない場合がある

アルバイトと言えども「雇用」には変わりは無く、会社の運営方針などによっても退職届が必要な場合とそうでない場合もあります。

退職届は単に「気持ちだけ」のものでは無く公文書の一つですので、場合によって提出するか否かを十分に検討する必要もあります。

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